前回の記事はこちら:しっかり睡眠ハッピーライフ①~なぜ必要なのか?睡眠の役割と睡眠不足の恐怖~
目次
睡眠について知っておくべきこと
前回の記事では、睡眠の重要性や役割についてお話しました。
でも睡眠が大事なんてことは皆さんもう知っていることですよね。
今回は、具体的に重要な睡眠のキーワードについてお話ししましょう。
「黄金の90分」を逃すな!!
前回の記事でもたくさん書きましたが、入眠後最初に訪れる深いノンレム睡眠。
これが「黄金の90分」と呼ばれる非常に重要な時間です。
黄金の90分が睡眠の質を決めると言っても過言ではありません。
では、黄金の90分をどうやって手に入れるか・・・
方法は一つ。
眠くなったら寝る!!
これだけです。
黄金の90分だから90分寝れば別に深夜でも朝方でもいいんじゃないの?
それはダメなのです・・・
人間の体は、夜眠くなり、朝は覚醒するようにできています。
朝に近づくにつれて、脳は覚醒に舵をとるため、朝に近づけば近づくほど深いノンレム睡眠にならないのです。
つまり、黄金の90分を手に入れるためには、夜眠くなったタイミングで寝る必要があります。
どうしても睡眠を削らないといけない時は、こうしてください。
眠くなったら寝て、深いノンレム睡眠が終わってから深夜に起きる!
こうすることで、体が最低限のメンテナンスを行うことができ、同じ90分寝るにしても、明け方寝るのとは体の休まり方が全く違います。
「いったん寝たら、朝まで寝ちゃうんじゃ・・・?」
・・・頑張ってください。
フォビドンゾーン
睡眠は大事だよね!じゃあ今日からちゃんと寝よう!
いつも夜12時まで起きてるから、今日は10時に寝よう!
いや、ちょっと待ってください!
実は、人間にはとても眠りにくい時間帯あります。
14時から16時頃人間の体は眠くなるようにできています。
なぜ16時で眠い時間が終わるのか。
それは、そのまま眠気が続くと、午後以降人間は活動量が落ち続けることになるからです。
そこで、脳は夕方以降もちゃんと活動できるように、眠気を抑え込むのです。
この時間帯をフォビドンゾーンと呼びます。
フォビドンゾーンは特に就寝の1~2時間前に最も強く現れます。
というわけで、いつも午後12時に寝ている人は、午後10時頃から寝ようとしても眠りにくい状態なのです。
今回の記事のように「睡眠は大事!」という情報を得ると、さっそく早く寝ようとする人もいるかもしれません。
素直でとても良いことなのですが、眠れない可能性が高いので、いつも通り寝ましょう。
その代わり、朝は決まった時間に起きるように頑張りましょう。
そうすることで、夜眠くなる時間帯も自然と決まってくるのです。
とりあえず、眠くなったタイミングでしっかり寝ることが大事なんだね!
その通り!そのタイミングでちゃんと寝るための方法を次で解説するよ!
睡眠のコツ
睡眠の質を上げて、快適に寝起きする。
そのためのテクニックをご紹介しましょう。
入眠
体温をコントロールする
人間の体温は1日のうちに上がったり下がったりしています。
一般的に、日中、体温は高くなり、夜間は体温が下がると言われていますが、これは、体の内側の体温(深部体温)のことを言っています。
一方、体表面の体温(皮膚体温)は、日中は低く、夜間は高くなります。
実は眠気は深部体温と皮膚体温の差が縮まれば縮まるほど強くなるのです。
深部体温は皮膚体温よりも高いので、眠気を強くするには、深部体温を下げて皮膚体温を高くするということになります。
人間の体は眠るタイミングになると、深部体温を放熱します。
眠くなると、手が温かくなるというのは、手足の先の毛細血管などから、体内の熱を放熱し、深部体温を下げているためです。
では、深部体温をより下げるにはどうすればいいのでしょう?
有効なのが入浴です。
「え?風呂入ったら深部体温上がるんじゃないの?」
そのとおりです。
入浴は深部体温を上げる効果があります。
しかし、深部体温が上がると、体は通常よりも大きく放熱するため、深部体温が通常よりも下がります。
結果的に皮膚温度と深部体温の差がより縮まり眠りやすくなる、ということなのです。
但し、寝る直前にお風呂に入ると、深部体温が下がりきらず逆効果です。
一番いいのは、睡眠の90分前に入浴することです。
そうすると、布団に入ったときには深部体温がちょうど下がりきるため眠りやすくなるのです。
眠気は単調が大好き
睡眠の際、脳に余計なことを考えさせると、脳への刺激となり、眠りにくくなります。
逆に
電車に乗っているとき
校長先生の話
読書をしているとき
眠くなるという方多いのではないでしょうか?
これは脳が単調な状況(モノトナス)であることに退屈しているのです。
つまり、眠くなるためには単調な状況を作り出せばよいのです。
例えば、
クラシック音楽をかける
難しい本を読む
波の音を流す
こうすることでより眠りにつきやすくなります。
起床
朝日を浴びよう
人間は日々の生活リズムを光で調節していると言われています。
太陽の光は目の網膜に達し、メラトニンという眠りに導くホルモンの分泌を抑えます。
そのために朝、太陽の光を浴びることはとても重要な目覚まし方法なのです。
ちなみに天気が悪くても大丈夫。
覚醒に必要なだけの光を受けることは可能です。
カーテンを開けたまま寝ることは難しいかもしれませんが、起きたらまず太陽の光を浴びるように努力してみてはどうでしょうか?
冷たい水で顔を洗おう
先ほど、深部体温と皮膚体温の差を縮めることが快適な眠りにつながると書きました。
ということは、起きる時は逆。
皮膚体温と深部体温の差を広げればいいのです。
朝冷たい水で顔を洗う人も多いと思いますが、これは皮膚温度を下げるとても有効な方法です。
一方で、朝風呂は注意して下さい。
お風呂に入ると深部体温は上がりますが、しばらくすると深部体温が下がり始めるため、逆に眠くなってしまうのです。
寝る時と同じですね・・・
朝は入浴ではなく、シャワーを浴びるようにしましょう。
朝食を食べよう
朝食を食べるのがいいのか、食べないのがいいのか論争は尽きません・・・
しかし、朝起きるという面においては、朝食は食べるべきです。
朝食をとると、エネルギーを補給し、体温を上昇させます。
さらに大切なのは「噛む」ということ。
噛むことは、脳に刺激を与えるからです。
朝忙しい時間にご飯をゆっくり噛んで食べるのは難しいかもしれませんが、少量でもいいので、しっかり噛んで食べる癖をつけましょう。
全部やるのは難しいかも・・・
一つずつでもいいと思うよ!大切なのは効果的な睡眠をとることだからね!
次回に続きます!