前回の記事では、信号機のことや信号機の歴史についてお話ししました。
今回は信号機の豆知識や信号機の機能についてお話ししたいと思います。
目次
信号機の豆知識~知ってますか?~
信号機についてよくわかったところで、豆知識タイムです。
役には立ちませんが、結構面白いので是非読んでみてくださいね!
それでは行きましょう!
黄信号の意味
黄信号の意味を正確に言えますか?
「注意して進め」じゃないですよ!
黄信号の意味は原則「止まれ」です。
「でも、交差点手前の停止線に近づいている場合はそのまま進んでいいよ」
というのが黄信号の意味です。
自動車が急ブレーキを踏むと、追突事故が起きる可能性があり、とても危ないからです。
少し時間に遊びを持たせているんですね。
ちなみに、以前は黄信号は別の意味でした。それが次のお話です。
頭でわかってても、注意して進めばいいって思っている人も多いかも?
昔存在した青点滅信号
現在、車両用の信号機で点滅するのは、黄色の点滅と、赤色の点滅。
意味はそれぞれ
黄色は「注意して進んでいい」
赤色は「一時停止して、安全確認後進んでいい」ですね。
青色の点滅信号は車両用では存在しません。
しかし、以前は青の点滅信号がありました。
では青信号の点滅はどのような意味でしょうか?
青点滅の意味は、黄信号に変わるよ!という予告の意味。
というのも、黄色信号の意味は1970年まで、赤信号と同じ、「止まれ」の意味でした。
赤信号との違いは、「交差点内にいる歩行者や車両は交差点から出ていくように」という意味も含んでいたこと。
当時、道路の信号は青→青点滅→黄→赤という風に、変わっていきました。(全部ではないです!)
しかし、黄信号が現在の意味に変わると同時に、青点滅信号は廃止されたのです。
僕も青点滅は見たことないんだ!歩行者用の信号は青色が点滅するけどね・・・
赤信号が右にある理由
横型の信号機の赤黄青の順番もちゃんと決められています。
赤信号は一番右。
日本では、自動車は左側通行なので、自分が走っている車の右側が道路の中央になります。
赤信号を道路の中央に寄せることで視認性を確保しているのです。
赤信号が逆側にあると、例えば街路樹などが伸びてきたときに、信号が隠れてしまう可能性があります。
また、雪の多い地域では縦型の信号機が採用されることが多いです。
この時の赤信号も視認性の確保のため一番上になります。
信号機で一番大事なのは赤信号。
信号の色の順番にはちゃんと理由があったのです。
ちなみに旅行なんかに行ったときに信号が縦型か横型かでその地域に雪が多いかどうかの予想ができるよ!
緑色の信号をなぜ青と呼ぶのか
最近でこそ本当に青色の信号もありますが、多くの信号の「青信号」は「緑色」ですよね。
前回の記事で記載した信号標板の時から、「ススメ」はずっと緑でした。
そして、日本は緑の信号を「青信号」と言い続けてきたのです。
これは正解とか不正解の話ではなく、日本語の「青」色は非常に守備範囲が広いのです。
グリーンアップル→青りんご
グリーンジュース→青汁
みたいな感じです。
野菜を「青物」といったり、「若葉が青々している」とかも言いますよね。
だからもうこれが日本なのです・・・
ちなみに、海外で青信号は「green light」です。
気を付けてくださいね。
すでに生活に根差している言葉だから、今さら変えるとみんな混乱するよね・・・
歩行者用信号
歩行者用信号はいつからあるのでしょうか?
もともと、信号機には歩行者用と車両用の区別がありませんでした。
はじめて導入されたのは、1936年(昭和11年)のことです。
東京・五反田駅前交差点に車両用と区別した小型の歩行者用信号機が登場します。
さらに、1963年にはレンズに人の形を模したものが登場。
当初は青の点滅がなかったそうです。
最近のものは青信号の残り時間が表示されるものも多く、便利ですよね。
青信号から赤信号に急に変わったら横断歩道でめっちゃ焦るよね・・・
どうかな?1つでも新しく知ってもらえたことがあると嬉しいよ!
信号機の制御
信号機の色の切り替えってみなさん気になりませんか?
ここでは、信号機制御について簡単にお話しできればと思います。
プログラム多段制御
いきなり物々しい名前ですね。
これは、曜日や時間帯によって周期を変更させるものです。
主に朝夕等の時間帯や、週末などに混む傾向がある道路が多いですよね。
混雑の緩和に役立っていますが、交通管制センターなどにつながっているわけではありません。
この時間はこの道は混んでるから・・・みたいな会話結構あるよね!それに合わせてるんだね!
系統制御
道路に一直線に並ぶ信号が、順番に青になったり、一斉に青になるのを見たことがありませんか?
あれは、1つの親となる制御器が主に同一道路に存在する子制御器を連動させて制御しています。
親信号機が子信号機に指示している、みたいに捉えてもらって大丈夫です。
これも制御器が単独で行うので、交通管制センターなどにつながっていません。
同じ道路の信号機が交互に変わったらめちゃくちゃ混んじゃうよね・・・
集中制御
道路上に設置された感知器により交通管制センターが情報を収集、そのデータに基づき信号を制御します。
主要道路が多く存在する道路でこの制御方法がとられているそうです。
通常の渋滞だけでなく、交通事故、イベントによる混雑などイレギュラーな渋滞にも対応できるのが強みです。
交通管制センターは信号機の制御だけでなく道路上の交通情報板の表示も行います。
ちなみに交通管制センターは警察にあります。
いつも警察が見守っているのですね!
全部の信号が同じ周期で変わっていると思ってたよ!
渋滞になって嬉しい人は誰もいないし、緊急車両の通行にも影響が出るからね!
いろいろな感応式信号
感応式信号と言えば、停止線で止まると信号が変わる、というイメージがあります。
しかし、感応式信号はもっといろいろな活躍をしているのでまとめてみました。
速度感応
警察庁の調べでは、時速60㎞以上で発生した死亡事故のうち約98%が速度超過が原因です。
この速度感応信号機の機能は、速度を出し過ぎている車が来たら、強制的に信号を赤にします。
スピードを出しても早く着かない、ということにもなるので、みなさん法定速度を守って走りましょう。
後続車も巻き添えを食うことになるね・・・
バス感応
お財布と環境にやさしい公共交通機関であるバスの利用。
ただ、バスの定時運行はなんとなく期待できないですよね。
バス優先レーンなど、バスの定時運行のために自治体やバス会社は知恵を絞っています。
その一つがバス感応信号機。
この信号は、バスを感知すると青信号などを延長する仕組みになっています。
バスだけを感知できるのすごいですね!
どうしてバスだけ・・・?なんて思わないであげてね!
ジレンマ反応
みなさんはジレンマ・ゾーンという言葉をご存知ですか?
車の運転中に、道路の信号が黄色信号になった時
①普通にブレーキをかけても停止線で止まれない
②そのまま走行しても黄色信号中に停止線を越えられない
どうする?私!!
という経験はないでしょうか?
信号無視もダメだし、急ブレーキもダメだし・・・
というジレンマに陥るスポット、それがジレンマゾーンです。
そしてこの状態は、ドライバーが混乱して誤操作を起こしかねない、非常に危険な状態とも言えます。
ジレンマ感応信号は、ジレンマゾーンに車がいる場合、青信号を延長します。
こうしてドライバーをジレンマに陥らせないように、安全に交差点を超えさせるものなのです。
特に制限速度が速くて交通量が多い道路では必要な気がするね!
ギャップ感応
直進車の直進が終わり、右折用の矢印信号がでます。
でも対向車の直進が終わらず、さらに矢印信号も終わり・・・
右折レーンに曲がれない大量の自動車がたまっていき、直進・左折車にも影響与えることもあります。
ギャップ反応は、右折レーンの車両数などを検知し、矢印信号の時間を延長します。
こうして、右折車が多い交差点でも車が全て右折できるようにされているのです。
見えないところで助けられていることも多いのかな?
これらの感応式信号は表示すらされていないことがほとんどだからね・・・でもこんな信号もあるってことを覚えておいてね!
最後に
2回にわたってお送りしてきた信号機のお話いかがでしたでしょうか。
時間に余裕がない時など、信号機にイライラすることもあるかもしれません。
しかし、信号機はあなたのためであり、交通事故が起きないようにするために存在しています。
特に信号無視は重大な事故につながる可能性が高いです。
ギリギリ赤だからいいや!
急いでいるからいいや!
誰も見てないからいいや!
反則金払って終わり・・・じゃないですよね!
被害者や加害者になって一生後悔することにならないように、きちんと信号は守りましょうね。
信号機①の記事はこちら
参考:警察庁HP